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箱根、東京を超える時給1,700円に!人手不足が深刻化へ

箱根の宿泊施設では、5月のアルバイトの平均時給が1,700円に達しています。この時給は東京の平均時給よりも230円高く、箱根の人材確保における緊急性も感じられます。特に地方においてその課題は顕著です。インバウンド客の増加に対応するためにも、多くの施設で従業員の確保が急務となっています。

この問題を解決すべく、地域や施設ごとに様々な取り組みが進められています。外国人労働者の受け入れ拡大もその一つであり、新たな人材確保策として注目されています。

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旅館の人手不足が深刻化

箱根では、外国人観光客の増加などの要因で深刻な人手不足が発生しています。そのため、人員確保のために時給が引き上げられ、5月のアルバイトの平均時給は1,700円に達しました。これは東京の平均値よりも230円高い水準であり、人手の確保がいかに困難かを示しています。

箱根町の宿泊施設「仙石原ススキの原 一の湯」では、8月の客室稼働率は8〜9割の見込みで予約の3割がインバウンド客によるものです。そのためフロントなどでの接客には以前より多くの人手が必要であり、特に朝と夜の時間帯の従業員確保が急務となっています。 この旅館を運営する一の湯の営業部長、大村氏は、「従業員を増やしたいが、採用状況が厳しいため派遣に頼らざるを得ない」と述べています。

人件費を抑える必要がある中、一の湯は6月に「接客手当」を新設しました。宿泊客のアンケートで名前が挙がった従業員に対し、1回500円を支給することで、やりがいを高めて人材の定着を図っています。レストランスタッフからは、「目に見える形で評価されたことで、仕事への意欲が高まった」と好評の声が上がっています。

円安による人手不足! 宿泊・飲食業界の厳しい現状

多くの産業で人手不足が深刻化している要因は、円安などによる訪日客の急増が考えられます。厚生労働省によると、仕事はあるのに働く人が見つからない「未充足求人数」は、2023年6月末時点で148万人に達し、前年比で15万人増加しました。宿泊業・飲食サービス業では特に深刻で、未充足求人数は33万人に上っています。

また、2024年4月にサービス・ツーリズム産業労働組合連合会が実施した調査によると、加盟する宿泊業者の約6割が人材不足のために営業を制限しており、これにより営業日数や営業時間の短縮といった影響が出ています。

夏の旅行シーズンが近づくにつれて、ホテルや旅館での人手不足がますます深刻な問題となっています。特に地方ではこの問題が顕著で、他の産業や地域との人材獲得競争が激化しています。その結果、地方の宿泊施設では人手不足のため、十分なサービスを提供することが難しくなっています。

人手不足解消への企業の取り組み

人材確保の難しさを打開するために、長年の習慣を変えて外国人材の積極採用に舵を切る企業が増えています。鹿児島県指宿市にある老舗温泉旅館「鹿児島 砂むし温泉 指宿白水館」もその一つです。6月下旬の休日、家族連れや社員旅行の団体客で賑わう指宿白水館ですが、隣接する熊本県に台湾積体電路製造(TSMC)が進出したことで、半導体関連の人材需要が急増し、指宿白水館の人材確保は困難を極めています。館長の金丸氏は「日本人の応募がなかなか集まらない。新卒採用も中途採用も難しい状況だ」と述べています。

そんな状況を打開するため、指宿白水館は今年春から積極的に外国人採用を取り入れています。その結果、新入社員11人のうち7人が外国人となり、7月下旬には技能実習生6人を初めて受け入れる予定です。

また、人口の減少により人手不足の解消が難しい中、人員を増やさずに従業員の長時間労働や過度な負担を減らすため、経営方針を見直した老舗旅館もあります。

京都市にある「綿善旅館」の女将、小野氏は、客室の稼働率を追い求めるのをやめて、経営のスタイルを変えました。1泊2食付きの予約は客室数の半分だけにして、残りの部屋は素泊まりにすることで人手不足を回避しています。

以前の経営方針としては「満室にするために当日に割引してでも販売する」という手法を取っていました。その結果、従業員は休みが取りづらくなり、利益も出ない状況になりました。2017年には正社員20人のうち4人が退職し小野氏自身も3日間徹夜で働くこともありました。こうした経験から、従業員の働き方を見直し、客室単価を引き上げて、価格に見合った満足度を提供することを目指しています。

賃上げ競争や物流2024年問題など様々な要因が重なり、今年の夏は全国で人手不足が問題となっています。外国人労働者の受け入れや経営方針の見直しは、事業継続の重要なライフラインとなるでしょう。長年の慣習にとらわれず、大胆な決断を下した企業の決断は地方の宿泊業界における人手不足対策の一つのモデルとなるかもしれません。

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ヨロワーク 編集部

宿泊業界の人手不足が深刻化する中、「接客手当」を導入したり、経営方針を見直してスタッフが働きやすい環境を作ることはとても素晴らしいことですね。今後は人手不足の解消とインバウンド対策のために、外国人採用を活用する企業が増え宿泊業界の人手不足が改善されることを期待しています。

ヨロワーク編集部

この記事を書いた人

ヨロワーク編集部

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