訪日外国人が過去最速2000万人!インバウンド新時代へ

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ヨロワーク編集部

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2025年のインバウンド市場が、歴史的な活況を見せています。
日本政府観光局(JNTO)の発表によると、上半期(1月~6月)の訪日外客数は過去最速で2,000万人を突破しました。

さらに観光庁の調査では、同期間のインバウンド消費額が約4.8兆円に達し、過去最高を記録しています。この数字は、日本のインバウンド市場が単なる「回復」ではなく、新たな「成長」の時代に突入したことを示しています。

しかし、この巨大な需要を前に「人手が足りない」「外国人客への対応が分からない」と悩む企業は少なくありません。

この記事では、最新データを基に現在のインバウンド市場を分析し、成功事例から今後の事業戦略と人材活用のヒントを探ります。

2025年上半期、インバウンド市場の驚異的な記録

2025年7月16日に発表されたJNTOのデータでは、日本のインバウンド市場の力強い成長を裏付けています。

  • 訪日外客数
    2025年6月の訪日外客数は337万人で、前年同月比7.6%増となり6月として過去最高を記録しました。
    これにより、2025年1月からの累計は2151万人となり、過去最速で2,000万人の大台を突破しています。
  • インバウンド消費額
    2025年上半期(1月~6月)の訪日外国人旅行消費額は、4兆8,053億円(1-3月期2兆2,803億円、4-6月期2兆5,250億円)と推計され、こちらも過去最高を記録しました。

JNTOによれば、この勢いは、一部の市場での祝日やスクールホリデー、また航空便の増便等が後押しとなり、特に中国、韓国、シンガポール、インド、米国、ドイツなどが押し上げ要因とされています。

何が消費を押し上げているのか?

莫大な消費額の内訳を見ると、今のインバウンド市場のトレンドが読み取れます。
2025年4-6月期のデータでは、費目別の構成比は以下の通りです。

  1. 宿泊費: 38.5% (9,714億円)
  2. 買物代: 26.2% (6,623億円)
  3. 飲食費: 21.0% (5,309億円)

特に「宿泊費」の構成比が前年同期と比べて増加しており 、単なるモノ消費だけでなく、より質の高い滞在や体験を求める傾向が強まっていることがうかがえます。

国籍別に見ると、中国が5,160億円と引き続き最も大きく、次いで米国(3,566億円)、台湾(2,915億円)の順となっています。

年間4000万人ペースへ。政府が目指す「質」の向上

上半期だけで2,151万人以上が訪日している現在のペースは、年間で4,000万人を超える可能性もあります。

この力強い成長を受け、政府は「第4次観光立国推進基本計画」に基づき、単なる人数増だけでなく、インバウンドの「質」の向上を目指しています。

計画の3つの柱である「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」 を実現するには、オーバーツーリズムなどの課題を解決しつつ、高付加価値なサービスを提供し、全国津々浦々にその経済効果を波及させることが求められます。

これは、各企業にとってサービスの高度化と、多様な顧客に対応できる体制の構築が急務であることを意味します。

(参考)
訪日外客統計|JNTO(日本政府観光局)
インバウンド消費動向調査(旧 訪日外国人消費動向調査) | 観光統計・白書 | 観光庁

【成功事例に学ぶ】インバウンド需要を掴むカギ

爆発的なインバウンド需要に企業はどう向き合えばよいのでしょうか。

京都の観光地・祇園でしゃぶしゃぶ店「牛禅」を運営する株式会社K.companyの事例が、そのヒントを与えてくれます。

同社ではコロナ禍以降に急増した外国人観光客への「おもてなしの質」を高めるため、多国籍の外国人材を6名採用しました。

彼らは英語やそれぞれの母国語を活かし、お客様と細やかなコミュニケーションを取るだけでなく、同郷のお客様が来店した際には通訳として活躍するなど、店舗にとって不可欠な役割を担っています。

同社の店長が最も重要だと語るのは、採用の「理由」です
単に「人手が足りないから」ではなく、「インバウンドのお客様に対応するため、あなたの語学力が必要です」と、彼らだからこそ果たせる役割を明確に伝えているのです

これにより、外国人スタッフは「自分の能力が役立っている」と実感でき、それが自信と仕事へのやりがい、そして職場への定着に繋がっています

外国人材を「戦力」として活かす、優れた好事例と言えるでしょう。
詳しく事例内容は以下からご覧ください。

多言語対応を求めて6名採用した飲食店の事例|外国人の強みを活かしたインバウンド対策
外国人観光客が集まる京都の人気観光地「祇園」。その地で2010年からしゃぶしゃぶ・すき焼きの食べ放題が食べられる「牛禅」を始めとした飲食店を運営する株式会社K.company。日本の文化を求めて外国人が集まる祇園では、多国籍の外国人観光客が...

まとめ

2025年上半期の各種データは、日本のインバウンド市場が新たな黄金期を迎えたことを示しています。そしてその中身は、国籍も消費スタイルも、より一層多様化しています。

この巨大なビジネスチャンスを最大限に活かすためには、変化する顧客ニーズを正確に理解し、それに応えるサービスと人材を戦略的に準備することが不可欠です。

特に、お客様の文化を理解し、母国語で心に寄り添うことができる外国人材の存在は、これからのインバウンド戦略において最も強力な武器の一つとなるでしょう。

ヨロワーク」は、企業の成長戦略に貢献できる意欲的な外国人材と、未来を見据える企業との出会いをサポートしています。この歴史的な追い風を逃さず、次の一手を打つ準備を始めてみてはいかがでしょうか。

外国人採用についてのご相談はヨロワークへお問い合わせください。
https://yolo-work.com/