外国人観光客が集まる京都の人気観光地「祇園」。その地で2010年からしゃぶしゃぶ・すき焼きの食べ放題が食べられる「牛禅」を始めとした飲食店を運営する株式会社K.company。
日本の文化を求めて外国人が集まる祇園では、多国籍の外国人観光客が来店するため、多言語対応ができる外国人スタッフが不可欠になります。
そこで、おもてなしを高めるために、多国籍の外国人を6名採用し、インバウンド対策を強化された「祗園 牛禅」店長の盛さまにお話を伺いました。
きっかけ
- 外国人観光客の多言語に対応しておもてなしの質を高めたい。
- 元々外国人を雇用していたが、リファラル採用の限界を感じていた。
導入
- 自己紹介動画を活用して求める日本語レベルの外国人を効率よく選考。
- 応募者の返信率が日本人向け求人媒体よりも高く面接数が増加。
結果
- 6名(6ヵ国)の外国人を採用することに成功。
- 6ヵ国の外国語に対応できるため外国人観光客へのおもてなしの質が向上。
- お盆や年末年始も一生懸命働いてくれるためシフト管理が安定。
インバウンド対策として始めた外国人採用
ヨロワーク利用前の採用状況について教えてください
ヨロワークを利用する前から、既に外国人を採用していました。
その外国人従業員が友人を紹介してくれて、外国人から外国人というリファラル採用で増えていきました。
今は、ホールとキッチンを合わせたアルバイト25名の内、半数が外国人アルバイトです。
外国人採用を始めた理由を教えてください。
京都の八坂神社の近くに当店があり、外国人観光客で賑わう立地です。
コロナが明けてから、外国人のお客様が来店されることが増え、特に中国人のお客様が来店されていました。
しかし、日本語のみでの対応となるとコミュニケーションが取りづらい事もあり、おもてなしの質をより高めようと外国語を話せる外国人を採用することにしました。
ヨロワークを導入した決め手を教えてください
外国人従業員はリファラル採用(外国人従業員からの紹介)で増えていきましたが、リファラル採用を無限に続けることはできません。
また、リファラル採用の数も減ってきていたので、求人掲載媒体から一度外国人を採用してみようとなり、ヨロワークを導入しました。
ヨロワークの機能について良かった点は?
自己紹介動画(しゃべる履歴書)を面接前に見られることが良かったです。
面接前に、人柄や日本語能力を見る事ができ、面接に進んでもらうための判断材料になりました。
判断基準としては、台本を見ながら話しているような棒読みではなく、日本語をしっかり話せているかを表情含めて確認し、面接に進んでもらうかの判断をしていました。
ちなみに、ヨロワークと並行して日本人求人掲載サービスを使っていたのですが、応募者に面接設定の連絡をすると半分程度の返信率だったのに対し、ヨロワークの外国人はほとんど全員が返信をしてくれていました。
日本語レベルに合わせた人材配置
今回採用された外国人の採用理由を教えてください。
ヨロワークを利用して6名採用しましたが、採用理由は「日本語能力」と「人柄」です。
国籍は様々でインド、ミャンマー、ポーランド、ネパール、メキシコ、チェコと多国籍です。
日本語レベルに合わせてホールとキッチンに配置しました。
当店は店内が広くインカムを使用するため、雑音が入る中で聞き分けて話せる日本語レベルが求められます。
そのため、まだその日本語レベルに達していない者はキッチンで、今後満たせそうな者はホールで働いてもらっています。
採用者全員が英語とそれぞれの母国語を話せるため、外国人通しのコミュニケーションに問題はなく、ヨロワークを導入する前から英語と日本語が上手い外国人従業員が1人いたので、他の外国人をサポートしてくれています。
また、母国のお客様が来られた時には各外国人従業員が通訳してくれるので、とても重要な役割を担ってくれています。
日本人と外国人で面接の進行に何か違いはありましたか?
特に日本人との違いはありませんでした。
ただ、自分が関西人のため、関西弁で面接をしていましたが、面接で通じなければ採用しても日本語でのコミュニケーションが難しいと考えていました。
標準語の方がわかりやすいかもしれませんが、関西弁を仕事中でも使用するため、面接で伝わらないと仕事も同じ状況になると感じていたからです。
今回採用された外国人に対して期待していることは何ですか?
担当している持ち場を一人で対応できるようになれればと思っています。
今は、最初に覚えることが多いので、先輩スタッフにフォローされつつ働いてもらっています。
一人で任せられるようになるまで大体3ヵ月、早くて1ヵ月程度はかかるので、そこを目指して頑張って欲しいです。
定着するために工夫はされていますか?
今までの経験上、頑張って成長してくれる外国人は日本が好きな傾向にあります。好きな国で働いてるからこそ、積極的に頑張れるのかもしれません。
せっかく日本に来て頑張っているなら、こちらからもたくさん話かけ、仕事内容だけではなく日本語や文化を教えてあげたいと思い、コミュニケーションを取っています。
また、母国から離れた異国で生活すると困る事があると思うので「困ったら相談して」と伝え、少しでも安心できる環境を作れればと思っています。
自分が逆の立場だと、不安に感じる部分が多く、頼れる人がいるだけでも精神的に救われると思うので、そのような環境を作れるように意識しています。

外国人の強みを活かして本人の自信に
今後外国人の採用は継続して行っていきたいと思いますか?
今後も人員を見ながら外国人採用はしていくと思います。
今の従業員が定着すれば来年までは採用せず、欠員が出れば秋ぐらいに採用するかもしれません。
弊社の採用サイクルとして、3月に進学や卒業で退職者が出てくるので、4~5月に採用する流れがあります。
日本人も採用していますが、日本人の場合は働ける場所がたくさんあるからか、すぐに辞めてしまう事があります。
それとは反対に、外国人は働ける場所が限られているため、すぐに辞めることが少なく、頑張って働いてくれる印象があり、今後も採用していこうと思っています。
日本人以上に外国人は一生懸命
文化の違いを感じたことはありますか?
明るい人柄が多いからか、職場が明るい雰囲気になっていると思います。
日本人もいるため異文化について色々な話をすることがあり、こちらも学ばせてもらっています。
「外国人はすぐに辞めてしまう」というイメージがあるようですが、むしろ、日本人の方が突然辞めてしまうことが多いと感じます。
外国人は手を抜いたり、さぼったりすることもなく、何事にも一生懸命に取り組みます。
遅刻や時間にルーズなこともなく、安心して仕事を任せられます。
また、日本人が休むお盆や年末年始でも、積極的にシフトに入ってくれるため、店舗運営の面で大変助かっています。
お客様からの反応も日本人従業員と違う所があり、外国人が一生懸命に働く姿は、お客様にも好意的に受け取られるのか、温かく見守っていただいています。
外国人採用を検討中の企業に向けて何かメッセージはありますか?
外国人を採用する際、最も大切だと感じていることは「人手が足りないから」という理由だけで採用しないことだと考えています。
人は「役に立っている」と感じなければ働き甲斐を見いだせないと思うので、当社の場合は「インバウンドのお客様に対応するため、あなたの語学力が必要です」というような役割を明確に持って伝えています。
そうすることで「自分の能力がこの会社で役立っている」と実感でき、自信と仕事へのやりがいを感じて職場への定着に繋がっていきます。
外国人は本当に一生懸命働いてくれるので、日本企業は外国人を積極的に採用していった方が良いと思っています。
日本人以上に頑張ってくれますよ。
店舗情報
企業名:株式会社K.company
業界:飲食業
業種:キッチン・ホールスタッフ
まとめ
インバウンド需要の高まりから多言語対応のために外国人を6名採用された(株)K.company様。
ヨロワークを利用される前から外国人採用を既に始められており、今回の採用で多言語対応が可能になりました。
また、「人手不足」から採用するのではなく「外国人が必要」という明確な理由の下で採用し、外国人従業員が活躍できる環境が整っていました。
外国人からすると「必要にされている」と感じ、役に立つことができると働き甲斐になり、定着に繋がっていきます。
そのような環境だからこそ、何事も一生懸命に働く外国人がより輝けます。
ヨロワークは、飲食業をはじめ、多様な業界で外国人材の採用支援実績が豊富です。
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