外国人労働者受け入れ、青森企業は2割が前向きも、8割は消極的

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青森県内の企業のうち、外国人労働者を「雇用している」または「検討したい」とする企業は約2割にとどまり、約8割は「当面雇用の予定はない」と回答したことが、東奥日報社とあおもり創生パートナーズ(ACP)による共同調査で明らかになりました。

外国人を雇用する理由としては「日本人だけでは必要数を充足できない」が最も多く、人手不足が深刻な一部企業での外国人労働者の活用が見受けられます。

ACPは、今後さらに深刻化する人手不足に対応するため官民が連携して外国人の雇用環境を改善する必要があることを示唆しています。

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青森県内の企業のうち、外国人労働者を「雇用している」または「検討したい」とする企業は約2割に留まり、約8割の企業は「当面雇用の予定はない」と回答したことが、東奥日報社とあおもり創生パートナーズ(ACP)による共同調査で明らかになりました。

外国人を雇用する理由として「日本人だけでは必要な人数を確保できない」が半数以上を占めており、一部の県内企業では人材不足に対応するために外国人材の採用を積極的に進めています。しかし、その他の企業では外国人材の活用が十分に検討されていない状況が続いています。

この調査は、青森県内の約500社を対象に実施され、331社から回答が得られました。その中で、外国人労働者の雇用に積極的な企業のうち「現在雇用している」と答えたのは全体の8.0%の26社で、「今後雇用を検討したい」と答えたのは全体の11.6%の38社という結果になりました。

外国人労働者を雇用する理由としては「日本人だけでは必要な人手を確保できない」が79.7%と最も多く、県内の人手不足の深刻さが明らかになっています。次いで「優秀な人材を獲得するため」が43.8%、「語学力が必要な業務があるため」が9.4%、「海外取引を推進するため」が4.7%となっています。「賃金コストが日本人より低い」は3.1%にとどまっています。

雇用している外国人労働者の国籍としてはベトナムが171人で最も多く、次いで中国28人、インドネシア11人、バングラデシュ8人、ネパール7人となっています。

また、在留資格別では、途上国への技術移転を目的としている「技能実習」が22社でTOPとなり、次いで「特定技能」が12社、「永住・定住者」が10社、「技術・人文知識・国際業務」が6社という結果になりました。一方で、高度な専門知識やスキルを持つ「高度専門職」は2社に留まっています。

あおもり創生パートナーズの松田取締役は、「県内の企業の8%が外国人を雇用しているのは少なくはないが、一般的とも言えない。今後さらに人手不足が深刻化する中で、外国人労働者は重要な戦力となるため、官民で協力して外国人の雇用環境を整えることが大切だ」と述べています。

この調査結果は、青森県内の企業が人手不足に直面しつつある現状を浮き彫りにしており、今後の雇用戦略として外国人労働者の活用が求められていることを示しています。企業が多様な人材を受け入れ、活用するためには、適切な雇用環境の整備が不可欠です。

調査概要
東奥日報社とアオモリ創生パートナーズが4月上旬に青森県内の493社を対象に、初めて共同アンケートを実施しました。331社から回答があり、回収率は67.1%でした。回答企業の内訳は、製造業と建設業が各70社、卸売業が68社、小売業が48社、運輸業が22社、サービス業が53社です。
(参考)外国人「雇用」「検討」2割 人手不足深刻、優秀な人材確保 県内企業外国人雇用アンケートフロントページーWeb東奥

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