政府は、日本で生まれ育ったが、在留資格のない外国人の子どもに対し、一定の条件を満たす場合に日本での滞在を許可する「在留特別許可」を与える方針を示し、この新たな方針に基づいて、2023年11月17日、茨城県に住むスリランカ人の親子に、「在留特別許可が与えられました。この方針に基づく許可が具体的なケースとして明らかになるのは初めてのこととされています。
政府は、日本で生まれ育った小学生から高校生までの外国人の子どもについて、親が国内での重大な犯罪歴がないなど一定の条件を満たす場合、親子に「在留特別許可」を与え滞在を認める方針を今年8月に示していました。
これに基づき、茨城県に住む在留資格のないスリランカ人の7歳と5歳の男の子とその両親に17日、「在留特別許可」が与えられたことが明らかになりました。この親子は、両親が2012年に技能実習生として来日し、その後、母国に帰国する際に政治的な対立に巻き込まれるおそれがあるとして難民申請を行いましたが認められず、その過程で在留資格を失っていました。
許可を受けた7歳の長男は、「うれしいです。将来の夢は博士になることなので、日本で勉強したいです」と述べました。また、子どもの母親は、「許可をもらえて本当に喜んでいます。子どもの将来の夢をかなえるため、一生懸命仕事をして日本できちんと生活できるようにしたいです」と話しています。
政府が新たな方針を示して以降、具体的な許可が出たケースが初めて明らかになったことから、「在留特別許可」の導入により、親の就労や健康保険への加入、公立高校への入学などが可能になり、制限が大幅に緩和される見通しです。
在留特別許可の対象と条件は、今年6月に出入国管理法が改正された際に、在留資格のない子どものうち、改正法の施行前に日本で生まれ育ち、今後も日本に住む意向があり、親に国内での重大な犯罪歴がないなど一定の条件を満たす小学生から高校生までに適用されます。全国におよそ200人ほどいる在留資格のない18歳未満の子どものうち、対象となるのは7割から8割とされ、出入国在留管理庁では、条件を満たすかどうかの確認作業を進めています。
小泉法務大臣は11月8日の衆議院法務委員会で、「在留をすでに許可した家族もいる」と述べましたが、まだ許可が出ていない人の心情に配慮して、途中経過などは明らかにしない方針を示しています。
今回のスリランカ人親子に対する在留特別許可は、日本で暮らす外国人の子どもたちの将来に希望をもたらす重要な出来事になったことでしょう。