日本政府観光局と観光庁が2025年1月15日に発表した2024年の訪日外国人に関する速報値によると、訪日外客数が3600万人を突破し、旅行消費額は初の8兆円超えと、ともに過去最高を大幅に更新しました。
訪日外客数3686万人で過去最高を更新
2024年の年間訪日外客数は3,686万9,900人となり、前年比47.1％増、コロナ前の2019年比15.6％増を記録しました13。これは過去最高だった2019年の3,188万2,049人を約500万人上回る結果となりました。
特筆すべきは、東アジアのみならず東南アジア、欧米豪・中東においても実数を増やしたことが、年間過去最高の更新に繋がった点です。国・地域別では、韓国が約882万人（2019年比57.9％増）でトップとなり、中国、台湾、米国、香港と続きました。
インバウンド消費がV字回復 初の8兆円突破
訪日外国人旅行消費額は8兆1,395億円（2023年比53.4%増、2019年比69.1％増）と、過去最高を記録しました。この大幅な増加は、訪日外国人数の増加に加え、円安の影響や1人当たりの旅行支出の増加が要因とされています。
1人当たり旅行支出も増加
訪日外国人1人当たりの旅行支出は22万7,242円（2023年比6.8%増、2019年比43.3％増）と推計されています35。特に欧米豪市場からの旅行者の消費額が高く、全体の消費額増加に貢献しています。
政府目標を前倒しで達成、さらなる成長へ
政府が掲げていた2025年までに訪日外国人旅行者数を2019年水準に回復させるという目標を、1年前倒しで達成しました。観光庁の秡川直也長官は、「長年取り組んできた成果が表れている結果だ」とコメントしています。一方で政府は、2030年までに訪日外国人旅行消費額15兆円、訪日外国人旅行者数6,000万人という目標達成を掲げていて、さらなる成長が必要です。
(参考)日本政府観光局 訪日外客数（2024 年 12 月および年間推計値）
(参考)国土交通省【インバウンド消費動向調査】2024年暦年の調査結果（速報）
ヨロワーク編集部のコメント
インバウンド需要の更なる拡大と消費額増加の傾向は今後も続くと予想されています。そのため、多言語対応の強化や文化的な配慮を含む質の高いおもてなしの提供など、訪日外国人向けのサービス充実がより一層求められます。
これらのサービス向上を実現するためには、在留外国人の力が不可欠です。在留外国人の採用をサポートするヨロワークは、インバウンド需要に対応する企業と外国人材をつなぐ重要な役割を果たしていきます。
