【ニュージーランドの大学ランキング2024】人気大学と就職事情を解説

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加地 志帆 /外国人実習雇用士

外国人実習雇用士の資格を取得し、企業が外国人採用をスムーズに進められるように外国人採用プロセスの支援、異文化理解を促進する情報を発信しています。

ニュージーランド出身者の採用および選考プロセスにおいて、「ニュージーランドの学歴は!?」「この大学の評判は!?」「この教育機関の学位は大学と同等!?」など、疑問を抱えることはありませんか?

この記事では、このような疑問を抱える人事および採用担当者の方々に向けて、ニュージーランドの大学ランキング、教育制度、ニュージーランド人の就職事情に関する情報を紹介しています。

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  1. ニュージーランドの基本情報
    1. 地理的特徴
    2. 人口・言語
    3. 経済
    4. 自然環境
  2. ニュージーランドの教育制度の特徴
    1. 学年暦・入学年度
    2. 就学前教育
    3. 義務教育
    4. 中等教育
    5. 高等教育
    6. 教育行政
  3. ニュージーランドと日本の教育制度の共通点
    1. 義務教育制度
    2. 大学進学文化
  4. ニュージーランドと日本の教育制度の違い
    1. 学年暦と入学年度
    2. 学校制度
    3. 教育委員会の役割
    4. 就学前教育の年齢
  5. ニュージーランドの大学ランキング(TOP20)
    1. 1位:オークランド大学(University of Auckland)
    2. 2位:オタゴ大学(University of Otago)
    3. 3位:オークランド工科大学(Auckland University of Technology)
    4. 4位:カンタベリー大学(University of Canterbury)
    5. 5位:ビクトリア大学ウェリントン校(Victoria University of Wellington)
    6. 6位:ワイカト大学(University of Waikato)
    7. 7位:リンカーン大学(Lincoln University)
    8. 8位:マッセイ大学(Massey University)
    9. 9位:ユニテックニュージーランド(Unitec New Zealand)
    10. 10位:オタゴポリテクニック(Otago Polytechnic)
    11. 11位:イースタン工科大学ホークスベイ校・タイラウィティ校(Eastern Institute of Technology Hawke’s Bay and Tairāwhiti)
    12. 12位:ワイカトー工科大学(Waikato Institute of Technology)
    13. 13位:マヌカウ工科大学(Manukau Institute of Technology)
    14. 14位:ニュージーランド・オープン・ポリテクニック(Open Polytechnic of New Zealand)
    15. 15位:ユニバーサルカレッジオブラーニング(Universal College of Learning)
    16. 16位:アラインスティテュートオブカンタベリー(Ara Institute of Canterbury)
    17. 17位:オークランド・インスティテュート・オブ・スタディーズ(Auckland Institute of Studies)
    18. 18位:ネルソンマールボロ工科大学(Nelson Marlborough Institute of Technology)
    19. 19位:サザン工科大学(Southern Institute of Technology)
    20. 20位:ホワイトレイア・ポリテクニック(Whitireia Polytechnic)
  6. ニュージーランドの就職事情
    1. 失業率と労働市場
    2. 産業分野
    3. 移民と国際労働者

ニュージーランドの基本情報

まずは、ニュージーランドの基本情報と特徴について見てみましょう。

地理的特徴

ニュージーランドは、太平洋に位置するオセアニア地域にある島国で、南半球に位置しています。国土は主に北島と南島から成り立っており、その他にも小さな島々が存在します。総面積は約268,000平方キロメートルで、国土の約30%は山地に覆われ、美しい自然景観が広がっています。

人口・言語

首都はウェリントンで、北島の南部に位置しています。他の主要な都市には、オークランド、クライストチャーチ、ハミルトンなどがあります。人口は2022年時点で約5百万人程度であり、英語が公用語であり、マオリ語も広く話されています。

経済

経済は多様で、農業、観光、製造業、サービス業などが重要な役割を果たしています。特に農業では羊毛や乳製品の生産が有名で、ニュージーランドは農産物輸出国として国際的に知られています。

自然環境

ニュージーランドは美しい自然環境で知られ、雄大な山々、湖、川、森林、海岸線が広がっています。観光地としては、フィヨルドランド国立公園やタongariro国立公園などがあり、登山、ハイキング、スキー、サーフィン、釣りなど、多くのアウトドアアクティビティが楽しめます。環境保護にも力を入れており、持続可能な開発と自然保護が重視されています。

ニュージーランドの教育制度の特徴

ここからは、一般的なニュージーランドの教育制度の特徴についてみていきましょう。

学年暦・入学年度

ニュージーランドの教育制度にはいくつか特徴があります。まず、学年暦は2月から12月までと設定されており、これにより留学生が異なるタイミングで学びに行くことができます。また、大学や高等教育機関のカレンダーは3月から11月までとなっています。

就学前教育

幼少期の教育においては、0歳から4歳の幼児を対象とした就学前教育が幅広く提供されており、幼稚園やプレイセンター、さらにはマオリ文化を教える機関「コハンガ・レオ」も存在します。これにより、ほぼ全ての幼児が教育を受ける機会を持っています。

義務教育

義務教育は6歳から16歳までの10年間で、初等教育は8年間続きます。初等学校や中間学校で提供され、ほとんどの児童は5歳から学校に入学します。

中等教育

中等教育は5年間続き、中等学校や地域学校で行われます。中等教育の最終学年では、全国中等教育修了資格(NCEA)を取得することができます。

高等教育

高等教育は大学や教員養成を目的とする教育カレッジ、ポリテクニク(職業教育機関)などで提供されています。大学では学士課程、修士課程、博士課程などがあり、学位を取得するための教育が提供されています。

大学進学率は非常に高く、2013年時点で80%と報告されています。男性の進学率は66%、女性の進学率は94%であり、高等教育へのアクセスが広く普及しています。

教育行政

教育行政は教育省が担当し、就学前教育から高等教育までの教育政策の立案、監督、資金の管理を行っています。地方事務所や地区事務所を通じて、教育機関に対する支援と監督が行われています。ニュージーランドの教育制度は包括的で、高品質な教育機関が広く提供されており、学生に多様な学習機会を提供しています。

ニュージーランドと日本の教育制度の共通点

ニュージーランドと日本の教育制度にはいくつかの共通点があります。ここからは、その共通点について詳しく紹介していきます。

義務教育制度

両国とも、義務教育制度を採用しています。学校教育を受けることが法的に義務づけられており、児童・生徒は一定の学年まで教育を受ける必要があります。

大学進学文化

両国とも、多くの生徒が高校卒業後に大学進学を目指しています。大学受験は重要なステップであり、高校教育からの進学率が高いです。

ニュージーランドと日本の教育制度の違い

一方で、ニュージーランドと日本の教育制度にもいくつかの違いがあります。ここからは、その違いを紹介していきます。

学年暦と入学年度

ニュージーランドの学年暦は2月から12月までであり、入学年度も2月から始まります。一方、日本の学年暦は4月から3月までで、入学年度も4月から始まります。

学校制度

ニュージーランドは6-5-2-0制度を採用しており、小学校(6年間)、中学校(5年間)、高校(2年間)、大学(0年以上)の段階的な制度です。日本は6-3-3-4制度を採用しており、小学校(6年間)、中学校(3年間)、高校(3年間)、大学や専門学校(4年以上)の制度です。

教育委員会の役割

日本では各地方自治体に教育委員会が存在し、教育政策や学校の運営に関与します。一方、ニュージーランドでは中央政府が教育政策を主導し、地方自治体による教育委員会は存在しません。

就学前教育の年齢

ニュージーランドの就学前教育は0歳から始まり、幼稚園などが提供されています。日本の就学前教育は3歳から始まることが一般的です。

ニュージーランドの大学ランキング(TOP20)

異なるランキングソースのデータを参考にして、ニュージーランドの大学を総合的に評価した「YOLO WORK」独自のニュージーランド大学ランキングを紹介していきます。

1位:オークランド大学(University of Auckland)
2位:オタゴ大学(University of Otago)
3位:オークランド工科大学(Auckland University of Technology)
4位:カンタベリー大学(University of Canterbury)
5位:ビクトリア大学ウェリントン校(Victoria University of Wellington)
6位:ワイカト大学(University of Waikato)
7位:リンカーン大学(Lincoln University)
8位:マッセイ大学(Massey University)
9位:ユニテックニュージーランド(Unitec New Zealand)
10位:オタゴポリテクニック(Otago Polytechnic)
11位:イースタン工科大学ホークスベイ校・タイラウィティ校(Eastern Institute of Technology Hawke’s Bay and Tairāwhiti)
12位:ワイカトー工科大学(Waikato Institute of Technology)
13位:マヌカウ工科大学(Manukau Institute of Technology)
14位:ニュージーランド・オープン・ポリテクニック(Open Polytechnic of New Zealand)
15位:ユニバーサルカレッジオブラーニング(Universal College of Learning)
16位:アラインスティテュートオブカンタベリー(Ara Institute of Canterbury)
17位:オークランド・インスティテュート・オブ・スタディーズ(Auckland Institute of Studies)
18位:ネルソンマールボロ工科大学(Nelson Marlborough Institute of Technology)
19位:サザン工科大学(Southern Institute of Technology)
20位:ホワイトレイア・ポリテクニック(Whitireia Polytechnic)

それでは、それぞれの大学の特徴を見ていきましょう。

1位:オークランド大学(University of Auckland)

オークランド大学は、ニュージーランド最大の都市、オークランドに位置する国内最高峰の大学です。オークランド大学は高い国際性を持ち、国際的な学生や研究者が多く在籍しており、国際的な研究と協力が盛んです。さまざまな学問分野で学術的な優秀性を持ち、特に工学、医学、ビジネス、法学などが強みです。美しいキャンパスと近代的な施設を提供し、学生の生活環境が充実しています。

2位:オタゴ大学(University of Otago)

オタゴ大学は、ニュージーランド南島のダニーデンに位置し、特に医学と健康科学の分野で国内外で高い評価を受けています。医学部は国内有数であり、医学生のための施設とプログラムが充実しています。美しい歴史的なキャンパスがあり、学生に快適な学習環境を提供しています。

3位:オークランド工科大学(Auckland University of Technology)

オークランド工科大学(AUT)は実用的な教育を提供する学校として知られ、就職率が高いことが特徴です。ビジネス、情報技術、デザイン、健康科学など、プロフェッショナル分野に焦点を当てたコースを提供しています。多くの学生がインターンシップや実務経験を積む機会に恵まれており、実践的なスキルを身につけることができます。

4位:カンタベリー大学(University of Canterbury)

カンタベリー大学はクライストチャーチに位置し、工学、科学、環境学、芸術などの分野で高い評価を受けています。特に地震工学の分野で国際的なリーダーシップを持ち、地震対策に関する研究が注目されています。美しい緑のキャンパスが広がり、学生に良い学習環境を提供しています。

5位:ビクトリア大学ウェリントン校(Victoria University of Wellington)

ビクトリア大学ウェリントン校は、ニュージーランド首都のウェリントンに位置し、政治学と公共政策の分野で国際的に有名です。政府関連のキャリアに関心のある学生に適しています。ウェリントン市内にキャンパスがあり、政府機関や企業との連携が容易です。国際的な学生が多く在籍し、多文化的な環境が魅力です。

6位:ワイカト大学(University of Waikato)

ワイカト大学はニュージーランド北島のハミルトンに位置し、多様な学問分野で高い評価を受けています。工学、情報技術、農学、ビジネスなど、幅広いプログラムを提供し、研究にも力を入れています。また、マオリ文化に関する研究と教育が盛んで、マオリ文化への理解を深める機会が豊富です。

7位:リンカーン大学(Lincoln University)

リンカーン大学はクライストチャーチから近い場所に位置し、農業、農学、環境科学、ビジネスなど、農村開発と環境に関連する分野で専門的な教育を提供しています。地元の農業コミュニティとの強いつながりがあり、実践的な経験を重視しています。

8位:マッセイ大学(Massey University)

マッセイ大学はニュージーランド北島に複数のキャンパスを持つ大学で、遠隔教育やオンライン学習に強みを持っています。農学、ビジネス、健康科学、クリエイティブアーツなど、多くの分野でプログラムを提供しており、学生に柔軟性を提供しています。特に農業と獣医学の分野で国際的に評価が高いです。

9位:ユニテックニュージーランド(Unitec New Zealand)

ユニテックニュージーランドは、オークランドに位置し、実用的な職業教育を提供する大学です。ビジネス、建築、デザイン、工学、健康科学など、多様な職業分野に焦点を当てたプログラムを提供しています。就職率が高いことが特徴で、学生は実務経験を積みながら学ぶことができます。

10位:オタゴポリテクニック(Otago Polytechnic)

オタゴポリテクニックは、オタゴ大学と提携し、専門的な職業教育を提供しています。特に美術、デザイン、看護、ビジネスなどの分野で評価が高く、実務経験を重視する教育アプローチを取っています。学生は実際のプロジェクトや業界と連携して学ぶことができます。

11位:イースタン工科大学ホークスベイ校・タイラウィティ校(Eastern Institute of Technology Hawke’s Bay and Tairāwhiti)

イースタン工科大学ホークスベイ校・タイラウィティ校(Eastern Institute of Technology、EIT)は、ホークスベイとタイラウィティの2つの地域にキャンパスを持つポリテクニックです。EITは実践的な職業教育とトレーニングを提供し、多くの職業分野でプログラムを提供しています。特に農業、ワイン製造、看護、ビジネスなどが強みで、地元の産業と連携して学生に実践的なスキルを教えます。

12位:ワイカトー工科大学(Waikato Institute of Technology)

ワイカトー工科大学(Waikato Institute of Technology、Wintec)は、ニュージーランド北島のハミルトンに位置し、実践的な職業教育を提供する大学です。Wintecはビジネス、健康科学、情報技術、芸術、デザインなど、多くの職業分野に焦点を当てたプログラムを提供しています。学生は実務経験を積みながら学び、就職準備を強化します。

13位:マヌカウ工科大学(Manukau Institute of Technology)

マヌカウ工科大学(Manukau Institute of Technology、MIT)は、オークランド南部のマヌカウに位置し、都市部の多様なコミュニティにサービスを提供しています。MITはビジネス、工学、健康科学、情報技術、観光など、多くの分野で実践的な教育を提供し、学生が実務経験を積む機会を提供しています。都市部の産業との連携が強調されています。

14位:ニュージーランド・オープン・ポリテクニック(Open Polytechnic of New Zealand)

ニュージーランド・オープン・ポリテクニック(Open Polytechnic of New Zealand)は、遠隔教育に特化したポリテクニックです。学生はオンラインで授業を受け、柔軟な学習スケジュールを持つことができます。ビジネス、情報技術、心理学、教育学など、多くの分野で学士号や修士号プログラムを提供しており、働きながら学びたい人に適しています。

15位:ユニバーサルカレッジオブラーニング(Universal College of Learning)

ユニバーサルカレッジオブラーニング(Universal College of Learning、UCOL)は、ニュージーランド北島に複数のキャンパスを持つポリテクニックです。UCOLは多くの職業分野で実践的な教育を提供し、特に看護、美術、ビジネス、工学などが強みです。学生は現場での経験を重視し、実用的なスキルを習得する機会が豊富です。

16位:アラインスティテュートオブカンタベリー(Ara Institute of Canterbury)

アラインスティテュートオブカンタベリー(Ara Institute of Canterbury)は、クライストチャーチに本拠を置くポリテクニックです。多くの職業分野で実践的な教育を提供しており、ビジネス、看護、工学、デザイン、観光など、多様なプログラムがあります。地元の産業と連携してカリキュラムを開発し、学生に現実の業界でのスキルを養う機会を提供しています。

17位:オークランド・インスティテュート・オブ・スタディーズ(Auckland Institute of Studies)

オークランド・インスティテュート・オブ・スタディーズ(Auckland Institute of Studies、AIS)は、オークランドに位置し、多様な学問分野で学士号や修士号プログラムを提供しています。特にビジネス、観光、ホスピタリティ、情報技術などが得意分野であり、国際的な学生にも受け入れられています。AISは高い教育水準と学生サポートを提供し、学生の成功を支えます。

18位:ネルソンマールボロ工科大学(Nelson Marlborough Institute of Technology)

ネルソンマールボロ工科大学(Nelson Marlborough Institute of Technology、NMIT)は、ネルソンとマールボロの地域にキャンパスを持つポリテクニックです。NMITは農業、ビジネス、美術、看護、環境科学など、多くの分野で実践的な教育を提供しています。地元の産業と連携して学生に実務経験を提供し、地域社会に貢献しています。

19位:サザン工科大学(Southern Institute of Technology)

サザン工科大学(Southern Institute of Technology、SIT)は、インバーカーギルに本拠を置くポリテクニックで、多様な職業分野でプログラムを提供しています。看護、ビジネス、情報技術、環境管理、観光などが強みで、実務経験を重視する教育アプローチを取っています。SITは国際的な学生にも受け入れられ、異なる文化間での学びと交流を促進しています。

20位:ホワイトレイア・ポリテクニック(Whitireia Polytechnic)

ホワイトレイア・ポリテクニック(Whitireia Polytechnic)は、ウェリントン地域にキャンパスを持つポリテクニックで、ビジネス、看護、美術、デザイン、情報技術など、多くの分野でプログラムを提供しています。実務経験を積む機会を豊富に提供し、学生が現場でのスキルを磨くことができます。地元の産業と連携してカリキュラムを開発し、地域社会に貢献しています。

ニュージーランドの就職事情

最後は、ニュージーランドの就職事情について、詳しく紹介していきます。

失業率と労働市場

ニュージーランドは失業率が低く、経済が安定しています。これは、国内で多くの雇用機会が提供されていることを意味します。しかし、都市圏と地方の雇用市場には差異があり、一部の地域では求職者が供給を上回ることもあります。主要都市圏では就職の機会が豊富です。

産業分野

ニュージーランドの主要な産業分野には、農業、観光、情報技術(IT)、医療、建設、教育などが含まれます。これらの分野で多くの雇用機会が提供され、特に技術系職種や看護師、教育関連の職種が需要が高い傾向にあります。

移民と国際労働者

ニュージーランドは移民と国際労働者を歓迎し、多くのビザオプションを提供しています。特に専門的なスキルや経験を持つ人材に対して、就職の機会が広がります。国際労働者には、ビジネス、技術、医療分野での職種が提供されていますが、競争も激しい場合があります。

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