コラム

【ミャンマーの大学ランキング2024】人気大学と就職事情を解説

ミャンマー出身者の採用および選考プロセスにおいて、「ミャンマーの学歴は!?」「この大学の評判は!?」「この教育機関の学位は大学と同等!?」など、疑問を抱えることはありませんか?

この記事では、このような疑問を抱える人事および採用担当者の方々に向けて、ミャンマーの大学ランキング、教育制度、ミャンマー人の就職事情に関する情報を紹介しています。

目次

ミャンマーの基本情報

ミャンマーの大学ランキングや就職事情の前に、まずは、ミャンマーという国の基本情報を見ていきましょう。

地理的特徴と首都

ミャンマーは東南アジアのインドシナ半島の西側に位置しており、北で中国、東でラオスとタイ、南でタイ、西でインド、バングラデシュと国境を接しています。

ミャンマーは面積が広く、多くの地形が存在します。北部にはヒマラヤ山脈の一部が広がり、南部には広大な平野が広がっています。ヤンゴン川やアユヤワディ川などの大きな河川も国内を流れています。

ミャンマーの首都は、ナピドー(Naypyidaw)です。以前の首都はヤンゴン(Yangon)で、商業と文化の中心地です。ヤンゴンは、現在も国内で最大の都市の一つです。

人口

ミャンマーの人口は約5500万人(2022年時点)で、多様な民族が共存しています。主要な民族にはビルマ人(バマ人)、カレン人、カチン人、シャン人、チン人、ロヒンギャ人などが含まれています。

言語と宗教

ビルマ語(バーマ語)がミャンマーの公用語であり、多くの民族がそれぞれ独自の言語を話しています。

また、仏教がミャンマーで最も広く信仰されており、仏教徒が多数派です。その他にもキリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教なども信仰されています。

政治と経済

ミャンマーは連邦制共和国で、政治的な権力は軍事政権によって長らく掌握されていましたが、2021年にクーデターが発生し、政治情勢が不安定化しました。詳細な情報は変動する可能性がありますので、最新の情報を確認することをお勧めします。

ミャンマーの経済は農業、製造業、鉱業、観光業などが支えています。天然ガス、石油、鉱物資源などが輸出品として重要です。また、ミャンマーには美しい自然景観や歴史的な遺産が多くあり、観光業が盛んです。バガンの寺院、シュエダゴン・パゴダ、イラワジ川のクルーズなどが観光名所として知られています。

ミャンマーの教育制度の特徴

ここからは、一般的なミャンマーの教育制度の特徴についてみていきましょう。

学年暦

ミャンマーの学年暦は、4月から翌年の3月までです。学校教育はこの学年暦に基づいて実施されますが、大学などの高等教育機関では11月から翌年の9月までの学年暦が採用されています。

学校体系

ミャンマーの学校体系は、就学前教育、義務教育、初等教育、中等教育、高等教育の段階から成り立っています。

就学前教育(3歳から5歳)

就学前教育は、3歳から5歳の幼児を対象に幼稚園などで提供されています。2014年時点での在籍率は23%でした。

義務教育(5歳から10歳)

義務教育は、通常5歳から10歳までの5年間が対象です。この段階では在籍率が100%と高い水準にあります。

初等教育

初等教育は通常5歳で入学し、前期3年と後期2年の計5年間が提供されます。卒業生には初等学校卒業証書が授与されます。

中等教育

中等教育は前期4年と後期2年の2つの段階に分かれています。前期中等学校卒業者には卒業証書が授与され、後期中等学校では試験が実施され、合格者には後期中等教育修了証が授与されます。

職業中等学校

さらに、1年制の職業訓練学校も存在し、卒業生には職業資格が授与されます。農業中等学校と工業中等学校も提供されています。

高等教育

高等教育は大学、短期大学、高等専門学校で提供されています。大学には学士課程、修士課程、博士課程があります。短期大学は2年制の課程を提供し、高等専門学校には3年制や1年制の課程が用意されています。

また、ミャンマーの進学率・大学在籍率は2012年の調査で13%であり、男性と女性の進学率に差があります。一方、日本の進学率は2019年には58.1%と高い水準です。

教育行政

ミャンマーの教育行政は、教育省が初等教育から高等教育までを統括しています。地域ごとに教育省の出先機関が存在し、北部、南部、首都に初等教育政策の実施を監督する教育省の出先機関が配置されています。

ミャンマーと日本の教育制度の共通点

ミャンマーと日本の教育制度にはいくつかの共通点があります。ここからは、その共通点について詳しく紹介していきます。

義務教育の設定

ミャンマーと日本は、ともに義務教育が設定されており、全ての子供が学校に通うことが求められています。ミャンマーでは5歳から10歳までの5年間が義務教育の対象であり、日本でも小学校6年間と中学校3年間が義務教育です。

学年暦

ミャンマーと日本の学年暦は、4月から翌年の3月までという点で共通しています。学年の開始と終了が同じ時期です。

ミャンマーと日本の教育制度の違い

一方で、ミャンマーと日本の教育制度にはいくつかの違いもあります。ここからは、その違いを紹介していきます。

義務教育の提供期間

日本の学校教育は9年間の義務教育があり、さらに高校3年間が一般的です。対照的に、ミャンマーの学校教育は5年間の義務教育が主要な段階で、高校は前期と後期に分かれており、合計で6年間です。

学年制度

日本では学年制度が一般的で、1年ごとに進級します。ミャンマーでは初等教育では前期3年と後期2年の段階があり、中等教育でも前期4年と後期2年の段階があります。これにより、進級のタイミングやシステムが異なります。

教育制度の構造

日本の教育制度は中央政府によって統一的に管理されており、全国共通の学習指導要領が存在します。ミャンマーでは、地域ごとに教育省の出先機関が存在し、一部の自治体では独自のカリキュラムを採用しています。

ミャンマーの大学ランキング(TOP15)

異なるランキングソースのデータを参考にして、ミャンマーの大学を総合的に評価した「YOLO WORK」独自のミャンマー大学ランキングを紹介していきます。

1位:ヤンゴン大学 (University of Yangon)
2位:マンダレー大学 (University of Mandalay)
3位:イェジン農業大学 (Yezin Agricultural University)
4位:ヤンゴンコンピュータ大学 (University of Computer Studies Yangon)
5位:国立管理学位大学 (National Management Degree College)
6位:ヤンゴン工科大学 (Yangon Technological University)
7位:マンダレー工科大学 (Technological University Mandalay)
8位:獣医学大学イェジン (University of Veterinary Science Yezin)
9位:ヤンゴン情報技術大学 (University of Information Technology Yangon)
10位:ダゴン大学 (Dagon University)
11位:ヤンゴン歯科医学大学 (University of Dental Medicine Yangon)
12位:ヤンゴン経済大学 (Yangon University of Economics)
13位:ストラテジーファースト大学 (Strategy First University)
14位:マンダレー医科大学 (Mandalay University of Medicine)
15位:マグウェ医科大学 (University of Medicine Magway)

1位:ヤンゴン大学 (University of Yangon)

ヤンゴン大学は、ミャンマー最古の大学の一つで、1884年に設立されました。キャンパスはヤンゴン市内に広がり、美しい環境に位置しています。ヤンゴン大学は多くの学部と学科を備えた総合大学で、人文学、社会科学、自然科学、医学、法学など幅広い分野の学術プログラムを提供しています。その長い歴史と豊かな教育環境から多くの著名な政治家、文化人、研究者を輩出しており、ミャンマー社会において影響力が大きい大学の一つです。

2位:マンダレー大学 (University of Mandalay)

マンダレー大学はミャンマー第二の都市、マンダレーに位置し、ヤンゴン大学と並ぶ重要な総合大学です。この大学は医学、工学、文学、法学、農学、商学など、多くの学部と学科を提供しています。ミャンマー北部の教育および研究の中心として、地域の発展に貢献しています。

3位:イェジン農業大学 (Yezin Agricultural University)

イェジン農業大学は、ミャンマーの農業と農業科学に特化した大学です。農業、畜産、林業、水産業など、農業関連の専門知識とスキルを提供することに焦点を当てており、国内外の農業開発に寄与しています。緑豊かなキャンパスは実験農場や研究施設が豊富で、学生に実地での学習機会を提供しています。

4位:ヤンゴンコンピュータ大学 (University of Computer Studies Yangon)

ヤンゴンコンピュータ大学は、ミャンマーにおける情報技術とコンピュータサイエンスの教育および研究を専門とする大学です。コンピュータ科学、情報技術、ソフトウェアエンジニアリングなどの分野で学生を教育し、IT産業に貢献しています。ヤンゴン市内に位置し、ミャンマーの情報技術分野でのリーダー的存在とされています。

5位:国立管理学位大学 (National Management Degree College)

国立管理学位大学は、経営学および経営管理に特化した大学です。経営学の学士号および経営管理の学士号を提供しており、ビジネス分野でのリーダーシップを育成しています。ミャンマーの経済発展に寄与し、企業や官公庁に優れた経営人材を提供しています。

6位:ヤンゴン工科大学 (Yangon Technological University)

ヤンゴン工科大学は、ミャンマーの工学教育の中心的な機関であり、技術分野における高度な教育を提供しています。工学、情報技術、電子工学など多くの専門分野に焦点を当て、学生に実践的なエンジニアリングスキルを磨く機会を提供しています。また、産業界や政府機関との連携が盛んで、実務経験を積むチャンスが多くあります。

7位:マンダレー工科大学 (Technological University Mandalay)

マンダレー工科大学は、マンダレー地域における工学と技術教育のリーダーです。工学、情報技術、電子工学など多くの専門分野を専攻し、学生に実践的なスキルを身につけさせています。豊富な実験室と設備があり、実践的な教育を強化しています。地域の産業発展に寄与し、地域社会の技術者を養成しています。

8位:獣医学大学イェジン (University of Veterinary Science Yezin)

獣医学大学イェジンは、ミャンマーにおける獣医学教育と研究の中心的な機関です。動物の健康管理と疾患予防に焦点を当て、学生に動物医療ケアや健康管理に関する専門知識を提供しています。実習や臨床訓練が充実しており、卒業生は獣医師としてのスキルを高め、農村地域の畜産業に貢献しています。

9位:ヤンゴン情報技術大学 (University of Information Technology Yangon)

ヤンゴン情報技術大学は、情報技術とコンピュータサイエンスに特化した大学です。ソフトウェア開発、ネットワーク管理、プログラミングなどの専門分野を学生に教え、ミャンマーのIT分野で優れた教育を提供しています。学士号や修士号のプログラムを通じて、高度な技術者を育て上げています。

10位:ダゴン大学 (Dagon University)

ダゴン大学は、ヤンゴンに位置する総合大学で、多くの学術分野をカバーしています。文学、社会科学、自然科学、経済学など幅広い分野で教育を提供し、学際的なアプローチを重視しています。学際的な研究と教育を支援するための施設やリソースが充実しており、学生に異なる学問領域の連携を促進する機会を提供しています。また、ヤンゴン市内に位置するため、文化的な活動や国際的な交流にアクセスしやすい環境にあります。

11位:ヤンゴン歯科医学大学 (University of Dental Medicine Yangon)

ヤンゴン歯科医学大学は、歯科医学の教育と研究に焦点を当てた専門的な大学です。歯科医学の専門家を育て、歯の健康管理、歯科治療技術、口腔外科手術などの分野で高度な知識とスキルを提供しています。学生は実践的な臨床経験を積み、将来の歯科医としての能力を高めています。

12位:ヤンゴン経済大学 (Yangon University of Economics)

ヤンゴン経済大学は、経済学とビジネスに特化した大学です。経済学、経営学、国際ビジネス、財務などの分野で教育を提供し、学生に経済分析のスキルとビジネス戦略の理解を深める機会を提供しています。経済学の専門家や経営者を養成し、経済発展とビジネス分野での競争力を向上させています。

13位:ストラテジーファースト大学 (Strategy First University)

ストラテジーファースト大学は、経営戦略とリーダーシップに焦点を当てた大学です。経営学、戦略計画、組織論などの分野に特化し、学生に戦略的思考とリーダーシップスキルを提供しています。実務経験を積みながら、組織やビジネスの成長をリードする能力を育てています。

14位:マンダレー医科大学 (Mandalay University of Medicine)

マンダレー医科大学は、医学と医療分野に特化した大学で、医療専門家の養成に焦点を当てています。医学、外科学、内科学、小児科学など多くの医療分野で教育を提供し、学生に臨床的なスキルと医学的な知識を授けています。地域の医療サービス向上と医療技術の進歩に貢献しています。

15位:マグウェ医科大学 (University of Medicine Magway)

マグウェ医科大学も医学と医療に特化した大学で、医療分野の専門家を養成しています。医学、外科学、産婦人科学、精神医学など多くの分野で教育を提供し、学生に臨床的な経験と病態生理学的な知識を提供しています。地域の医療ニーズに応え、医療の質を向上させています。

ミャンマーの就職事情

最後は、ミャンマーの就職事情について、紹介していきます。

経済の成長と変化

ミャンマーは過去数年間で急速な経済成長を遂げており、外国からの投資や国内企業の成長が注目されています。これにより、新たな雇用機会が増え、多くの若者や専門家が市場に参入しています。

外国投資と国際企業

ミャンマーは外国からの投資を奨励しており、多くの国際企業が進出しています。特にエネルギー、通信、観光、農業、製造業などの分野で外国投資が行われています。これにより、外国人労働者にも需要があります。

英語の重要性

英語はミャンマーでの就職において非常に重要なスキルです。国際的なビジネス環境でのコミュニケーションや外国企業との取引において、英語が必要とされます。英語教育の需要も高まっています。

農業と農村地域の雇用

ミャンマーの経済は農業に依存しており、多くの人々が農村地域で生計を立てています。農業や農村開発に関連する仕事は依然として重要で、雇用の一部を占めています。

政府部門と公共セクター

ミャンマーの政府部門や公共セクターも雇用の提供者です。行政、教育、医療、交通、環境などの分野で公務員や専門家を雇用しており、安定したキャリアを求める人々にとって魅力的な選択肢となっています。

加地 志帆 /外国人実習雇用士

この記事を書いた人

加地 志帆 /外国人実習雇用士

2019年にYOLO JAPANに入社し、外国人ユーザーの満足度向上を目指し、特にSNSを通じたプロモーション活動を担当。その経験を通じ現在は、企業が外国人採用をスムーズに進められるようヨロワークのウェブサイトにて情報発信。具体的には、外国人採用プロセスの支援、異文化理解を促進するコンテンツの提供。 2023年11月には外国人実習雇用士の資格を取得。企業と外国人が共存できる社会を目指すため外国人採用の知識を深めている。

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