2025年大阪・関西万博に関わる警備業や飲食業界で人手不足が深刻化しており、平均の2倍以上の時給を提示する求人が出てきています。さらには、インバウンド対応ができる外国人人材にも注目が集まり、採用競争が過熱しています。
万博会場警備員「時給2500円」で全国平均の2倍に高騰
2025年大阪・関西万博に関わる求人で時給の高騰が起きています。
3月13日、大阪市港区のハローワーク大阪西では、万博会場の警備業務を請け負う2社が就職面接会を開きました。
この日、手荷物検査を行う業務で出ていた時給は「2500円」。厚生労働省の調査によると、警備員の平均時給は1163円で、この2倍以上となる破格の時給を事前に提示していたこともあってか、24人分の参加枠は満席となり、参加できない人もいました。
ハローワーク大阪西で開かれた万博会場の就職説明会はこれで6回目となり、企業からの追加募集のリクエストが続いたためで、今後も希望があれば、説明会を行う可能性があるということです。
万博協会は2024年4月以降、会場案内や巡回などを担うスタッフ約千人を採用しました。
時給は2021年開催の東京五輪・パラリンピックなどを参考に、1850円が設定されています。
参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金」
高まる外国人材熱
外国人労働者を対象にした万博関連求人でも時給高騰が起きています。
外国人求人情報サイトYOLO JAPANが運営するヨロワークでは、万博に出展する飲食店の求人や、パビリオンの清掃スタッフなどの求人掲載が相次いでいます。
中には、ブースパビリオンの清掃業務時給1700円、駐車場案内スタッフ時給2000円と、いずれも全国平均に比べて高い時給での求人募集が行われていた例もあります。
日本人の人手不足が深刻であることに加え、インバウンド対応ができる外国人人材に注目が集まっているといえます。
参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金」
ヨロワーク編集部のコメント
2025年大阪・関西万博は、日本が世界に向けてその文化や技術力を発信する絶好の機会です。単なるイベントではなく、日本が世界に対して「多様な人材を受け入れる国」であることを示す場ともなっています。
今後、万博を契機に外国人人材の活用が進み、人手不足が課題になっている日本の労働市場全体にも影響を与える可能性が高いでしょう。
